7. 長町武家屋敷跡

かつて加賀藩士が住んでいた屋敷跡で、現在も市民生活が営まれています。石畳の道沿いにつづく黄土色の土塀や用水、武士窓のある長屋門など、藩政時代の面影がのこる風情のある町並みは、雪が降るといっそうタイムスリップしたかのような気分に。ぶらりと歩くだけでも楽しめますが、一般公開している屋敷の見学なども可能です。

photo by nanchitteさん

長町武家屋敷跡で冬の風物詩と言えるのが、土塀のこも(薦)掛け。染み込んだ水分が寒さで凍ると土塀にヒビが入ったり、積もった雪で土塀が壊れることもあるため、それを防ぐために取り付けられています。例年12月初旬から3月中旬まで見ることができる、冬の金沢ならではの景色です。

8. 玉泉院丸庭園

photo by 柚木蓮さん

廃藩時までは、金沢城内玉泉院丸に存在していた庭園でした。平成20年(2008年)より発掘調査などを行い当時の庭園の姿が再現され、平成27年(2015年)3月14日の北陸新幹線開業にあわせて開園しました。休憩所「玉泉庵」から眺める庭園が最高に美しく、とくに雪景色は格段の美しさ。和室では庭園を眺めながら抹茶をいただけます。

例年12月から3月の土曜を中心に夜間開園があり、庭園のライトアップも開催。尺八や筝など和楽器の演奏に合わせた、玉泉院丸庭園ならではのライトアップが堪能できますよ。

9. 湯涌温泉

山間に9軒の温泉宿がたたずむ、静かな湯の里「湯涌温泉」。兼六園から車で約20分の場所にあるこの温泉地は、歴代の加賀藩主が湯治場として足繁く通ったという名湯です。また、詩人画家・竹久夢二が愛人を伴った場所としても知られており、以来「金沢の奥座敷」として文人墨客(ぶんじんぼっかく)に好まれ、金沢人が客人をもてなす場所として発展してきました。

また、海の幸と山の幸を贅沢に使った加賀料理を楽しめる宿が多いことでも人気。冬には、露天風呂から雪を眺めながらの雪見風呂も満喫できます。ひっそりとした落ち着いた穴場的な雰囲気なので、癒しのひと時が過ごせますよ。