日本文化教育推進機構は、子どもの“感情力”と“社会性”を育てるデジタル教材「みらいグロース」の家庭用販売サイトを、10月30日(月)にオープンした。

SELをベースにしたデジタル教材

「みらいグロース」は、最新の学術的根拠のある教育手法「SEL(Social and Emotional Learning)」をベースに、魅力的なキャラクターとストーリーにより、子どもが自分で進めたくなる工夫を随所に施したデジタル教材。

発達心理学、学校心理学、認知行動科学などの最新の成果を踏まえ、すでに欧米などで効果が実証されている教育手法(SEL)をベースに、2年の開発期間を経て、日本で初めてオンライン型教材を完成させた。

気持ちを上手に伝えられない、周りとうまくやっていけない、集中力が続かず勉強が身につかないなど、子どもの成長における保護者の不安を「集中する力」「感情力」「考える力」を高めることで解決する。

子どもが楽しみながら取り組める工夫

同教材は、子どもが思わずのめり込む、キャラクターとストーリーの工夫がポイント。“ちょっとふしぎなこころの国”を可愛いキャラクターたちが案内してくれるので、自分の気持ちや感情を、ゲーム感覚で楽しく「見て」「聞いて」「伝えて」学ぶことができる。

集中パワー・感情パワー・考えるパワーの各トレーニングを4つずつ全12回に構成しており、PCやタブレットをインターネットにつなぐだけで、子どもたちが自分のペースで自学可能。学んだことを確認するマイシートとの組み合わせで、しっかり“感情力”と“社会性”が身につく。

木更津市・習志野市教育委員会との実証研究

また、木更津市・習志野市教育委員会との提携により、市内公立小学校4校にて実証研究が終了した。

現在、いじめや不登校、教師のメンタルヘルスなど、子どもたちを取り巻く状況は深刻なものとなっている。生徒指導提要改訂版(文部科学省、2022)においても、ソーシャルスキル・トレーニング(SST)やソーシャル・エモーショナル・ラーニング(SEL)が推奨されている。

今回の木更津市・習志野市教育委員会との提携は、小学生向け心理教育プログラムとして開発した「みらいグロース」を実施することで、児童の社会情動的スキルとウェルビーイング(主観的幸福感)が向上するかを検討した。



その結果、社会情動的スキルとウェルビーイング(主観的幸福感)が共に、「みらいグロース」を受講した群のみ統計的に有意に得点が高くなった。分析は、法政大学教授・渡辺弥生氏をリーダーとする日本のSEL専門家チーム「みらいグロース研究会」によって行われた。

実証研究の詳細は、みらいグロース公式サイトのニュースページから確認できる。