驚き!許嫁(いいなずけ)の存在
「訳もわからないまま、Sさんに荷物をまとめさせられ、家を出ました。玄関の扉を開ける瞬間にR子さんが『ずっと待ってるから……』と静かな声で言ったのがすごく不気味でしたね」
結子さんは、帰りの電車の中で、Sさんに平身低頭で謝られました。R子さんはお母さんの親友の娘。2人は自分たちの子供同士を結婚させるのが夢で、幼い時からR子さんとSさんは許嫁(いいなずけ)として育てられたのだそうです。いまどき許嫁!?
「Sさん自身はぜんぜんR子さんを好きになれなくて、大学進学と同時に東京に出たんだそうです。実はそこから一回も田舎に帰ってなかったみたい」
Sさんは今回の里帰りを機に、R子さんとの結婚はできないとハッキリ言うつもりだったとのこと。結子さんを連れていけば説得力があるだろうと考えて、一緒に連れていったのだと言われました。
「Sさんは、家族とは縁を切るから結婚してくれって、改めてプロポーズしてくれたんですけど、その場でお別れしちゃいましたね」
結婚を阻止しようとするSさんの両親・祖父母、そして地元の雰囲気から、「親戚づきあいは無理…」と感じたのかもしれません。
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