こんにちは。恋愛・婚活アドバイザーのこめだゆきです。これまで3,000名以上の婚活女性をサポートしてきました。主催する講座では20代前半から40代後半の方まで幅広い層の婚活女性が参加してくれています。
◆16歳年下の彼に恋をした
片想いはほぼ誰でも経験があることで、「ピュア」とか「一途」というイメージがあると思います。しかし、その相手が手の届かない人だったり、その期間があまりにも長かったりしたら、片想いしている本人に潜在的な問題があるかもしれません。
今回は16歳年下の部下に、途中彼が結婚をしても5年間片想いを続けていた41歳独身シズカさん(仮名)のお話です。
シズカさんは長らくマッチングアプリで婚活を続けていましたが、なかなかいい出会いがなく、半ば結婚を諦めていたそうです。20歳から続けてきた会社では役職がつき、任される業務も増えたこともあり、仕事に邁進してきました。
あるとき、シズカさんが勤める会社に中途採用で25歳の男性マエダさん(仮名)が入社しました。
はじめは部下として接していただけです。しかし、明るく誰とでもすぐに仲良くなれる彼は、真面目なシズカさんからすると自分にないものを持っている存在で、次第に異性として気になるようになっていきました。
◆彼に惹かれていくシズカさん
マエダさんは誰に対しても対等に接するフレンドリーな面があり、彼は入社してすぐに社内で人気者になりました。
16歳年上の上司にあたるシズカさんにも隔たりなく接してくれました。しかも、仕事のことだけではなく、シズカさんの趣味である旅行の話や地元の話などパーソナルな部分にもすごく興味を持って質問をしてくれたり、シズカさんのファッションや髪型を褒めることもあったそうです。
シズカさんは日に日に気持ちが惹かれていき、気づいた時にはマエダさんのことばかり考えるようになっていました。
明るくて人気者の彼、しかも16歳も年下で、「彼からしたら“おばさん”と思われても仕方ない自分に興味をもってもらえるなんて…」と、シズカさんは嬉しく思いました。これまでなんとなく続けてきた仕事ですが、マエダさんが入社してからとても楽しくなり、会社にいてもウキウキして少し明るい気分だったそうです。同僚からも「最近のシズカさんの雰囲気が変わったね」と言われるほどでした。
ただ、私がシズカさんに「彼と付き合いたいですか?」と聞くと、「そうではないんです。ただ毎日一緒に働けることが幸せなんです」と答えていました。
◆止まることのない彼への気持ち
またある時、マエダさんが会社のお昼休みに手作りのお弁当を食べているところを見たシズカさん。他の社員が「彼女が作ったの?」と聞くとすごく嬉しそうな顔で、「そうなんです。結婚を前提に付き合っていて、一緒に住んでるんです」と答える彼の姿を見た時は衝撃が大きく、しばらく眠れない日々を過ごしたようです。
それでもマエダさんへの気持ちは止まることなく、彼女がいてもいいから毎日会えるだけで幸せだと思っていました。
元々自分に自信がなく、恋愛もうまくいかず、41歳になるまで結婚ができなかったと思っているシズカさんは自己評価がとても低く、「彼と付き合いたい」とか「結婚したい」などとは思えないようなのです。
しばらくして、その彼は付き合っていた彼女と結婚をすることになりました。その報告にはさすがに深く落ち込み、彼を思い続けることをやめようかと考えたそう。しかし、「こんなわたしにも興味を持ってくれた彼」はどこまでいっても特別で、どうしても彼への気持ちを冷ますことができず苦しくなっていきました。それからは、彼が入社してきてから楽しくなった職場に行くこと自体が苦痛になり、社内で彼を見かけるたびに泣き出しそうな毎日でした。
◆自己肯定感の低さに気付きましょう
「どうしたらこの片想いをやめられるのか」
「既婚者の彼を好きでい続けることをやめたい」
「彼のことを忘れて前に進んでいきたい」
そう悩むシズカさんに私は、「無理に彼を忘れようとすればさらに心の中にいる彼の存在は大きくなってしまいます。シズカさんに必要なのは、彼を忘れるための努力ではなく、片想いでもいいと思ったその自己肯定感の低さです。“こんなわたしでも興味を持ってくれた彼”と思って彼を好きになった時点で、自己評価が低すぎです。そしてそれこそが幸せになれない思考なのです。もっと自分の価値を見出して、”恋愛対象として大切にされるべきわたし”と思えるようになりましょう。」そうお伝えしました。
そこから、シズカさんは自分を大切にするために、自分の幸せについて本気で考えるようになりました。そして、婚活を再開し、自分のことを女性として大切にしてくれる男性にたくさん会い、素敵な彼を見つけました。それによって「自分に片思いは似合わない」と思うようになったそうです。相手にされない恋愛ではなく、自分を大切にしてくれる人と愛を循環しながら育む恋愛が似合うなと感じることで自己肯定感が上がりました。
手の届かない人を思い続けたり、恋愛対象として相手にされていない人を想い続ける、そんなことがあったとしたら、自分の自己肯定感の低さに気付きましょう。
片想いはピュアで一途なイメージですが、度を越えれば不幸体質の現れです。片想いはできれば半年以内にして、恋愛対象として見てくれない人や自分のことを大切にしてくれない人には執着しないことです。両想いが実りそうにない男性を想う気持ちよりも、自分の幸せを大切にしましょう。
<文/こめだゆき>
【こめだゆき】
恋愛・婚活アドバイザー。毒親育ちから自己肯定感が低く、長年恋愛依存で苦しむ。自己改革の末、今の夫と復縁し結婚。主催する講座、オンラインサロンには全国から多数の婚活女性が集まる。
ブログ、Instagram:@yuki_komeda