「行火」を何と読みますか?
昔は庶民の味方でしたが…
今はもう目にしないものです。
「行火」の読み方のヒントは?
1.「行火」をひらがなにすると、3文字になります。
2.「行火」があれば冬は安心です!
3.『行火を挾んで二人は対合っていたが、』吉川英治「山浦清麿」より引用
正解は…
正解は「あんか」でした!
「行火」とは、手足を温めるための移動式暖房具のこと。
小箱状の外囲いの中に土製の火入れを置いて、その上に薄いふとんなどを掛けて覆う仕組みです。
外囲いには石、瓦、木が用いられ、火入れの熱源には、炭火や薪の燠火(燃えさし)などが利用されました。ルーツは平安時代の桐火桶という円火鉢といわれています。
室町時代に禅僧によって広められ、江戸時代は一般的な暖房器具となり、大正時代には下羽電気商会が初『電気行火』を製造販売しました。
「行火」を、さらに小型化したものが「懐炉(かいろ)」、家具として発達させたものが「炬燵(こたつ)」といえるでしょう。
ちなみに、「行火」と用途が似ている「湯たんぽ」も昔から存在していました。生類憐みの令で有名な徳川綱吉は「犬の湯たんぽ」を愛用していたそうです。
また、『豆炭あんか』はキャンプ用品として今も健在ですよ!
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