「裳着」を何と読みますか?

漢字からして、どうやら衣類のようですが…

読めたあなたは漢字マスター!

「裳着」の読み方のヒントは?

1.「裳着」は上流階級の儀式です。

2.日本の歴史が好きな人は「裳着」を読めるかもしれません。

3.『この人の婚約者の女二の宮の裳着の式が目前のことになり、』紫式部「源氏物語」より引用

正解は…

正解は「もぎ」でした!

「裳着」とは、平安時代から安土桃山時代にかけて、女子が成人した際に行われた通過儀礼。

「裳着」を行う年齢は厳密に決まっておらず、おおよそ12歳から16歳くらいが目安。

配偶者の見込みが決定したタイミングが多く、暦は吉日が選ばれました。

ちなみに男子が成人した際の通過儀礼は「加冠(かかん)」といいます。

やがて、江戸時代以降は男女どちらも「元服」と呼ばれる通過儀礼に変わりました。

今の「成人式」のルーツなんですね!

「裳着」では「裳(も)」という腰から下の衣服を身に着けます。

他には、お歯黒をして眉を剃り、殿上眉を描いたのだそう。

「裳」の音読みは「ショウ」「ジョウ」、訓読みは「も」「もすそ」、漢検1級14画の漢字です。

上の部分の「常」は、下半身に着ける衣類が原義なので、いわゆるスカートのこと。下の部分の「巾」は、布をあらわします。