今回は「訓む」「眦」「丘陵」です。

見たことはあるのに、なかなか読めないこれらの漢字。

あなたは全部読めますか?

1問目はこの漢字から!「訓む」

「訓む」を何と読みますか?

訓示、訓読み、教訓…「くん」以外の読み方は、案外知られていません。

「訓む」の読み方のヒントは?

1.「訓む」をひらがなにすると2文字になります。

2.日本の漢字には音読みと訓読みがありますが…

3.『右のほか峠をヒョウまたはヒヨと訓む例はきわめて多い。』柳田国男「地名の研究」より引用

正解は…

正解は「よむ」でした!

「訓」の音読みは「クン」「キン」、訓読みは「訓む(よむ)」「訓える(おしえる)」、小学4年生で習う10画の常用漢字です。

それでは「詠む」や「読む」も同じ意味なのでしょうか?

実はちょっと違うのです。

「よむ」それぞれの違い

詠む:俳句や詩など創作して声に出すこと、または創作物を詠う(うたう)こと。

読む:文章を解釈して理解する、音読する、一般的な「よむ」全般の意味。

訓む:中国から渡ってきた漢字は音読みでした。その漢字を訓読みで人に訓えた(おしえた)ことが起源。

あくまでも「訓読み」するのが「訓む」のポイントです!

例えば「月」を音読みの「ゲツ」、「花」を「カ」と詠むことも読むこともありますが、「訓む」場合は「つき」「はな」と訓みます。

しかし…

「訓む」という言葉自体はなぜか音読みなのがややこしい!

2問目はこの漢字!「眦」

「眦」と書いて、なんと読むか分かりますか?

なんと(めひ)ではないのです!

さあ、なんと読むでしょう?

「眦」読み方のヒントは?

ヒントは全体で4文字、「〇〇〇〇」となります。

体のある部分を指す古い言葉で、現代では別の言い方のほうが一般的でしょう。

何か思い当たるものはあるでしょうか?

「眦」読み方のもうひとつのヒントは?

最初の一文字目は「ま」です。

漢字に「目」が入ることから、目に関する言葉です。

目の端のほう、目のお尻のほう…。

これでだいぶ見当がついてきたのではないでしょうか?

「眦」の読み方、正解は・・・

正解は・・・

「まなじり」

です!

眦(まなじり)は耳に近い方の目の端のことです。

今では「目尻(めじり)」と言うことのほうが多いでしょうか。

目は「まなこ」とも言いますが、まなこの端、お尻の方から 「まなじり」となりました。

とても古い言葉で、まなじりが平安時代に「まじり」に変化し、 その後に現在最も使われている「めじり」となったそうです。

現代では曲名や、決心したり怒ったりしたときに大きく目を見開くという 意味の「眦(まなじり)を決する」くらいでしか使われなくなりました。

眦を決する、意味としても字面としても、非常に力強いものを感じさせる言葉ですね。