年収が高いと貯金をしやすいのは事実ですが、中には年収1,000万円でも貯金ができない人もいます。年収300万円で生活している人からすれば、年収が1,000万円もあれば単純に年間700万円ぐらいは貯金できそうに思えるでしょう。しかし、貯金できない人は年収が上がるにしたがって、同じように支出も増えることが多いのです。そのため、いつまでたっても貯金ができません。今回はそういった人の特徴を3つご紹介します。

特徴1.住宅ローンの割合が高い

(写真=PIXTA)

家計に対する負担が大きく、後からの調整が難しいのが住宅ローンの支払いです。住宅ローンの借入額は収入によって変わりますが、その基準となるのは手取りではなく社会保険料などを引かれる前の年収です。

ここで注意したいのが、「借りられる額=安心」ではないことです。住宅を購入すると、住宅ローン以外にもさまざまな経費がかかります。それらを考慮すると、住宅ローンの返済額は月々の手取りの20%程度に抑えたいところ。そんな額では希望の家は買えないと思うかもしれませんが、だからこそ世の中のみなさんは「頭金」を貯めているのです。

住宅費は簡単に減らすことができません。割合があまりに大きいと、それだけで貯金は難しくなります。中には住宅ローンの返済が毎月の手取りの40%近くの人もいます。

特徴2.固定費が高い

(写真=PIXTA)

特に子どもが独立したご夫婦に多いが、知らず知らずのうちに増えてしまった月々の固定費。例えば、車の維持費やペットの食費・病院代、料理教室や英会話などの習い事です。

子どもを自立させた後、自分たちの生活を充実させるための項目が多いのですが、子どもの塾や習い事のように中学の3年間や大学受験までなど期間が決まっているわけではありません。上記の固定費は一度かかり始めると途中で無くすことが難しいものです。

結果として少しずつ新たな固定費が積み重なっていき、その生活を維持するために毎月多額の費用がかかることになります。

特徴3.少しずつ贅沢が重なる

(写真=PIXTA)

生活にゆとりが生まれると、これまで意識してこなかったことにもお金をかけるようになります。一例を挙げれば、服装を勉強してオーダーメイドのものにこだわったり、購入する食材をすべて生産者の顔がわかる有機栽培のものにしたり。これらの支出の問題は、一旦かかり始めると元に戻すのが難しいものす。

先ほどの例では、高い服でも意外と着心地は変わらないなと思っていても、いざファストファッションに戻すと微妙な違いが目につくようになります。また、食材を厳選してもそれほど満足度は上がらないと感じていたのに、元に戻すとなるとなんとなく不満を感じてしまいます。生活水準を上げるのは簡単ですが、下げるのはとても難しいことなのです。

年収や地位が上がるにしたがって、持ち物や服装にお金がかかるようになることはある意味仕方のないことです。しかし、収入が上がった分だけ使ってしまっていては、いつまでも貯金は増えません。生活水準を上げるスピードを抑えつつ、貯金の額を増やすことが大切です。

支出の優先順位を決めよう

(写真=PIXTA)

年収が1,000万円でも貯金できない人の特徴を3つご紹介しました。まずは住宅ローンの返済額を慎重に決めることが大切です。そして、次にするべきは支出の優先順位を決めることです。やりたいことがすべてできるのは理想ですが、お金には限りがあります。自分が何を大切にしているのか、項目ごとに順位をつけ、優先順位が低いものは思い切って削減し、貯金ができる家計に改善していきましょう。

文・松岡紀史
肩書・ライツワードFP事務所代表/ファイナンシャルプランナー
筑波大学経営・政策科学研究科でファイナンスを学ぶ。20代の時1年間滞在したオーストラリアで、収入は少ないながら楽しく暮らす現地の人の生活に感銘を受け、日本にも同様の生活スタイルを広めたいという想いから、 帰国後AFPを取得しライツワードFP事務所を設立。家計改善と生活の質の両立を目指し、無理のない節約やお金のかからない趣味の提案などを行っている。

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