”秘窯(ひよう)の里”と呼ばれる焼き物のまち・大川内山に、磨崖仏では唯一の国宝である臼杵石仏、1300年の歴史をもつ名湯・武雄温泉など、大人旅や夫婦旅行におすすめの、九州の旅行先&観光スポットをご紹介します。
1.大川内山(佐賀)
”秘窯(ひよう)の里”と呼ばれる、焼き物のまち。山や岩壁に囲まれた山水画を思わせる町には現在もレンガ造りの煙突が並び、散策が楽しい大人旅におすすめのスポットです。
かつて佐賀藩が管理する窯が置かれた場所で、献上品をつくるための技術が集められました。石畳の鍋島藩窯坂に沿って30軒ほどの窯元が並んでおり、お気に入りの伊万里焼を探してみては。
2.臼杵石仏(大分)
臼杵市南西部に点在する石仏群で、磨崖仏では唯一の国宝です。平安時代から鎌倉時代に彫られた60余体におよぶ石仏があり、そのうち59体が国の重要文化財に指定。
4カ所にわかれて点在しており、それぞれ古園石仏群、山王山石仏群、ホキ石仏第一群(堂ヶ迫石仏)、ホキ石仏第二群とよばれています。
また臼杵石仏周辺の休耕田を利用した、蓮の花畑も見どころの一つ。例年7月中旬ごろに見頃を迎え、あわせて「石仏の里蓮まつり」が開催されます。
3.武雄温泉(佐賀)
1300年の歴史をもつ温泉で、江戸時代には宮本武蔵やシーボルト、吉田松陰なども訪れたと言われている名湯です。疲労回復に効果があると言われ、豊臣秀吉が朝鮮出兵の際に兵士の湯治場として利用したという歴史も。大人のリフレッシュ旅行にはもってこいの旅先です。
温泉の入口にはシンボルの朱色の楼門がたち、「元湯」「蓬莱湯」「鷺乃湯」の3つの公衆浴場を備えます。「元湯」は現存している木造建築共同浴場では最古のお風呂です。
4.阿蘇山(熊本)
熊本にある阿蘇山は、実は阿蘇五岳という5つの山の総称。阿蘇山という名前の山はありませんが、見どころの多い人気の観光地です。
阿蘇五岳のうち、現在も活発な火山活動を生で見られるのが「中岳」。中岳には7つほど火口があり、そのうちの「第1火口」が、観光客が観覧できる火口となっています。この火口周辺には遊歩道が設置されており、ゴツゴツとした溶岩流に覆われた景色を見ながらの散歩は、他ではなかなかできない貴重な体験です。
また烏帽子岳(えぼしだけ)の北麓に広がる直径約1kmの草原「草千里ヶ浜」は約2万7000年前の火口跡で、中央には大きな池があり、馬が放牧されている光景が牧歌的です。引き馬に乗って草原を散歩するなどの体験もできます。
そして「大観峰」は阿蘇北外輪山の最高峰で、標高は936m。熊本随一の景勝地で、阿蘇五岳を見渡すことのできる場所です。以前は遠見ヶ鼻と呼ばれていましたが、この地を訪れたジャーナリストの徳富蘇峰が、雄大な眺めに感動し「大観峰」と名付けたのだそう。
阿蘇の外輪山の北・熊本県の南小国町にある「押戸石(おしといし)の丘」は、広々とした草原の中に、大小数百ほどの巨石群が並ぶ光景がめずらしい景勝地です。これらの巨石群は古代の巨石文化遺跡とされており、古代の人々が造った「神の道」だったのではないかと考えられています。