「啻ならぬ」を何と読みますか?

この言葉を使ったことは無くても、

空気感は経験しているはず。

「啻ならぬ」の読み方のヒントは?

1.「啻ならぬ」をひらがなにすると、「〇〇ならぬ」になります。

2.「啻ならぬ」の類義語には、「異様」「稀有」「異色」などがあります。

3.『突然、啻ならぬ女の叫声をきいたので、』松本泰「日蔭の街」より引用

正解は…

正解は「ただならぬ」でした!

「只ならぬ」または「徒ならぬ」と書くことが多いですね。

「啻」とは、それだけでないことをあらわします。

啻ならぬ雰囲気、啻ならぬ気配、啻ならぬ関係、のように使います。

不穏な空気やトラブルの予兆といったネガティブなイメージが強いですが、啻ならぬオーラ、啻ならぬ美しさなど、ポジティブにも使えます。

また、「啻に(ただに)」と言う場合は「単に」という意味です。

『啻に少年のみならず、』佐々木直次郎「宝島」より引用

上の文章は「単に少年だけではなく、」になります。

「啻」の音読みは「シ・テイ・タイ」、訓読みは「ただ」、漢検1級12画の漢字。

犬猿も啻ならぬ(けんえんもただならぬ):犬と猿よりも仲が悪いこと

氷炭も啻ならぬ(ひょうたんもただならぬ):氷と炭のように相違がはなはだしいこと