アクタス社は、デンマークより輸入販売する木製スツール 「シューメーカースツール」 に、鹿児島県奄美地方の伝統染色技法「泥染め(どろぞめ)」を施した2色の特別限定仕様「SHOE MAKER STOOL NATURE CONCEPT DORO-ZOME」の販売を5月6日(土)よりスタートする。

ハンドメイドで制作するシューメーカースツール


シューメーカースツールのひとつの特徴である3本脚の歴史は、15世紀に遡る。当時は現代のように床がフラットではなく、石畳の床や外での作業に用いられることが多かった作業用の椅子だが、3点で支えることでガタツキを抑えることができたから、というのが歴史の背景だ。

主に牛の乳搾り用に使われてきたスツールは、後に、靴職人が座り心地を良くするためにお尻のかたちにあわせて座面を削ったことで、現在の製品と近い形に。このことから、シューメーカースツールと呼ばれるようになった。


デンマークは海外への生産シフトにより自国での家具製造が年々縮小している一方で、シューメーカースツールは、木取りから断裁、加工、組上げまで一連の工程を、デンマークの工房でひとつひとつハンドメイドで制作している。

廃棄する製品を、価値あるものにアップサイクル


今回発売する限定シューメーカースツールは、天然木ならではの節や少しのヒビ、木目の乱れなどのため、通常使用には問題ないものの製造の段階ではじかれてしまったB級品を活用している。環境負荷軽減のひとつとして、通常なら廃棄されてしまう製品を、価値あるものにアップサイクルすることはできないかという試みからこのプロジェクトがスタートした。

また、このプロジェクトには東京・調布市の深大寺を拠点に活動するTIMBER CREW(ティンバークルー)が参画している。建材メーカーとしての内装材の製造・販売だけではなく、加工や仕上げにおいても評価の高いTIMBER CREWが、大島紬などで知られる奄美大島の染色人として、今も伝統染色技法「泥染め」を継承してる金井工芸の金井志人氏との協業のもとに限定アイテムを生みだした。

泥と天然染料を用いることで、他にはない独特の風合いと唯一無二な愛着の湧く一脚。カラーは2色展開となり、奄美の夕暮れのような鮮やかなオレンジは、奄美土着の「テーチ木」と呼ばれる車輪梅(しゃりんばい)と、福を呼ぶ木として知られる「福木」を使った草木染によるもの。もうひとつは、伝統的な染色法である藍を使用した深みのあるブルーとなっている。

それぞれ50脚ずつの販売となり、価格は55,000円(税込)。アクタスの一部直営店とスローハウスにて販売を行う。奄美大島の伝統技法とコラボレーションしたハンドメイドのシューメーカースツールを、いち早く体験してみよう。

■SHOE MAKER STOOL NATURE CONCEPT DORO-ZOME
サイズ:W53 D40 H49 SH46cm
販売予定店舗:
【アクタス】 新宿・豊洲・横浜・二子玉川・名古屋・京都・心斎橋・なんばパークス(※)・六甲・福岡・仙台
【SLOW HOUSE】 天王洲
※なんばパークス店は4月21日(金)のグランドオープンにあわせて先行販売を開始

TIMBER CREW公式サイト:http://www.timbercrew.co.jp/ 

(綱嶋直也)