カードローンやキャッシングの広告で「〇日間無利息!」という文言を見かけたことがあるでしょうか。カードローンの中には、一定の無利息期間を設けているものがあります。無利息期間を利用するには、いくつかの条件がありますが、期間内に完済すれば利息はかかりません。上手に利用すれば超短期でつなぎの資金が必要なときなどに便利です。

今回は、無利息期間を設けているカードローンの無利息期間や適用条件、無利息期間を利用する際に注意したいポイントについて解説します。

無利息期間のあるカードローンのスペック一覧

 

無利息期間を設けているカードローン(銀行・消費者金融)のスペック一覧で各ローンの特徴を確認しましょう。

名称 無利息期間 無利息適用条件 実質年率(%)
プロミス
>申し込む
30日間 ・初回契約
・初回借入
・メールアドレス登録
・Web利用明細を利用
4.5~17.8
プロミスレディース
>申し込む
30日間 ・初回契約
・初回借入
・メールアドレス登録
・Web利用明細を利用
4.5~17.8
ジャパンネット銀行
>申し込む
30日間 初回借入 1.59~18.0
アイフル
>申し込む
30日間 初回契約 3.0~18.0
アコム
>申し込む
30日間 初回契約 3.0~18.0
レイク
>申し込む
・180日間(5万円以内)
・Web契約:60日間
・初回契約
・契約額が1~200万円
4.5~18.0
12.0~18.0(特典適用時)
楽天銀行 30日間 ・楽天銀行口座と同時申込
・返済口座を楽天銀行口座に指定
・初回契約
1.9~14.5
愛媛銀行 30日間 ・Web契約であること
・初回契約
4.4~14.6

無利息期間のあるカードローンは消費者金融系が多いですが、ネット銀行や地銀でも無利息期間を設けている場合があります。楽天銀行や愛媛銀行は、上限金利が低いため100万円未満の少額借入を考えている場合は、最初に検討したい金融機関です。ただし、銀行のカードローンは審査が厳しい傾向があります。審査に不安がある場合は、消費者金融系のカードローンも視野に入れましょう。

消費者金融系のカードローンでは、プロミスの上限金利が17.8%と若干低くなっています。無利息期間の長さでは、レイクが他社よりも長くWeb契約なら借入可能額全額を60日間無料で借り入れが可能です。Web契約でない場合は、5万円以内であれば180日間も無利息期間があります。ただし、無利息期間を利用する場合は、契約の借入上限額は200万円まで下限金利も通常の4.5%から12.0%への引き上げられるため、利用には注意が必要です。

無利息期間ありのカードローンの仕組み

 

カードローンに無利息期間を設けている理由は、新規顧客の獲得です。そのため、無利息期間が利用できる人は、初めてカードローンを契約する人に限られています。以前利用していたカードローンを完済ししばらく経過してからもう一度借り入れする場合は、無利息期間の対象にはなりません。無利息期間を活用する場合、注意したい点は「いつから無利息期間のカウントが始まるか」という点です。

無利息期間のカウントパターンは、以下の2種類となります。

・初回契約日の翌日から無利息期間をカウント
・ 初回利用日の翌日から無利息期間をカウント

初回契約日の翌日から無利息期間のカウントが始まる場合は、無利息期間をいつ利用するかを意識して初回契約日の翌日以降からすぐ利用することが必要です。一方、初回利用日の翌日から無利息期間をカウントする場合は、契約完了後、慌てて借り入れを行う必要はありません。自分が本当に利用したいときに無利息で借り入れることができる柔軟性があるため、初回利用日の翌日から借り入れるタイプを選ぶほうが使い勝手はいいでしょう。

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無利息期間ありのカードローンを利用するメリット

(写真=PIXTA)

 

無利息期間ありのカードローンを利用するメリットは主に2点あります。

①無利息期間で返済できれば利息は支払わなくて済む

無利息期間を利用する最大のメリットは、無利息期間で返済できれば基本的に利息は支払わなくて済む点です。初回利用の場合、まったく取引がない契約者ということで初回契約額は100万円未満となり上限金利での契約となることが想定されます。消費者金融系のカードローンの場合、年利は18%が多く100万円を30日間借りると「100万円×18%×30日÷365」と算出され、30日間の利息は約1万4,794円です。

無利息期間内に全額を返済すればこの利息を支払わなくて済みます。

②つなぎ資金として利用できる

無利息期間の利用で大きなメリットが得られるケースとしては、つなぎ資金が必要な場合があります。つなぎ資金は、支払いが必要な日と実際に銀行などから入金される日に数日のギャップがある場合に必要となる資金のことです。確実に返済できるお金が入ってくる見込みがある場合、カードローンの無利息期間を利用すると利息が節約できます。

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無利息期間ありのカードローンを利用するデメリット

(写真=PIXTA)

 

一方、無利息期間ありのカードローンを利用するデメリットもあります。実際にカードローンを利用する前に確認しておきましょう。

①つい借りすぎる

無利息期間に借り入れできる上限額を借り入れると、万が一無利息期間に返済できなくなったときに金利負担が大きくなってしまいます。無利息期間であっても借りすぎを防止するため、必要な金額だけを引き出すようにしましょう。カードローンの中には、無利息期間中も追加借り入れが可能なタイプがあるため、「借り入れを重ねてしまった」という人もいます。

追加借り入れも借りすぎにつながりやすいため、初回に必要な金額をしっかり見極めて引き出すようにしてください。

②無利息期間を過ぎて約定返済にしていると利息がかさむ

無利息期間を過ぎると以降は通常の借り入れと同じ金利がかかります。このとき約定返済額のみを返済していると利息がかさんで完済しにくくなるため要注意です。無利息期間を過ぎた場合も臨時返済などを積極的に進めて元金を少しでも少なくするように意識して、返済を進めるような計画を立てましょう。

無利息カードローンの選び方

(写真=PIXTA)

 

無利息期間のあるカードローンを選ぶときに着目したいポイントを3点紹介します。自分に向いているカードローンを選び上手に利用しましょう。

①無利息期間は長ければ長いほうがいい

無利息期間は長ければ長いほど利用者にとってメリットは大きいため、チェックしたいポイントです。ただし、あまりにも無利息期間が長いと無利息期間中の返済を忘れてしまう原因にもなりかねません。無利息期間を利用して借り入れた後は、無利息のうちに返済するよう、スマホのアラームやカレンダー機能、手書きのスケジュール帳などを活用することがおすすめです。

②通常金利は可能な限り低く

無利息期間だけでなく今後とも利用する機会があると考えているなら、通常金利も可能な限り低いカードローンを選びましょう。銀行は上限金利自体が低い傾向にあるため、最初に検討したいカードローンです。審査が不安な場合は、消費者金融系のカードローンから自分が借り入れる金額に対応する金利が低いものを選びましょう。

③返済がしやすいこと(返済手段の多さ、対応時間など)
返済のしやすさも重要な確認ポイントです。以下のようなことができるのかはしっかりと確認しておきましょう。

・インターネット上での返済は可能か
・スマホを使ってすぐに返済できるか
・24時間対応でいつでも返済できるか
・自分が利用できる提携ATMが多いか

自身のライフスタイルを考えて返済しやすいカードローンを選ぶことで延滞トラブルを回避しやすくなります。

無利息期間ありのカードローンを利用する場合の注意点

(写真=PIXTA)

 

無利息期間ありのカードローンを利用する場合には、いくつかの注意点があります。どういう点に注意するべきか確認しましょう。

①借りすぎない

無利息期間とはいっても借りすぎはいけません。借りすぎてしまうと無利息期間に返済しきれなくなり結局は高い利息を支払う羽目になります。本当に必要な分だけを借り入れましょう。

②無利息期間に返すあてがない場合はできる限り利用しない

無利息期間に返済する見込みが立たない場合は、できる限り利用しない方向で考えましょう。無利息期間分は利息がかからないので「お得」に思えるかもしれません。しかし、長い目で見ると無利息期間で節約できる利息はあまり多いとはいえないでしょう。

③初回約定日に支払わないと延滞になる

無利息期間中に約定返済日が到来する場合、約定返済額は支払わなければなりません。無利息期間の最後のほうにまとめて支払おうと考えている場合は要注意です。もし約定返済額を支払わないとその分遅延損害金がかかることになります。無利息期間を利用する場合、約定返済日と約定返済額はしっかりと確認しましょう。

④元金以外に手数料が必要なケースも

無利息期間中に返済する場合、元金以外にATM手数料などが必要になる場合があります。手数料がかからない返済方法を選んでいる場合は問題ありませんが、提携ATMからの返済では、手数料が必要になるケースもあるため気を付けましょう。

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無利息期間ありのカードローンのQ&A

(写真=PIXTA)

 

無利息期間ありのカードローンを利用するにあたり、よくある質問をいくつか紹介します。疑問点はできる限りなくしてから利用するようにしましょう。

①無利息期間を過ぎてしまった場合の返済はどうすればいい?

無利息期間を過ぎてしまった場合は、契約の条件で返済を続けていくことになります。通常返済に切り替わる場合、約定返済日と約定返済額は必ず確認し遅滞なく返済するようにしましょう。

②無利息キャンペーンを繰り返せばずっとカードローンを無利息で利用できる?

無利息期間を狙って他社のカードローンを次々と契約しようとしても年収によっては2社目以降で審査落ちする可能性があります。なぜなら貸金業者の貸付は、貸金業法の総量規制があるからです。現在借り入れている金額と申し込んだ借入総額の合計が年収の3分の1を超えていると、そもそもカード会社はそれ以上貸し付けができません。

総量規制には引っかからない場合でも半年以内のカードローン申し込み履歴は個人信用情報に掲載され、審査落ちの原因になるケースもあります。審査するカード会社から見ると他社にいくつも申し込みをしていることが分かり「お金に困っているのではないか」と見なされる可能性があるからです。

③カードローンの一括返済後、少額の無利息残高が残る場合はどうすればいい?

カードローンを一括返済する際は、硬貨の取り扱いがないATMを利用した場合、1,000円未満の残高が残ります。この残高は、カード会社側で無利息残高と扱い完済したと見なされるケースも。アコムやアイフルはこのケースに当てはまります。無利息残高をこのまま残していても利息はかからないので問題ありません。

無利息残高もきれいに支払いたい場合は、銀行振込や窓口での支払い、インターネット決済など端数の支払いが可能な方法で支払いましょう。

無利息期間のカードローンだけでなく新型コロナウイルス支援利用も検討を

(写真=PIXTA)

 

無利息期間のカードローンを利用するだけでなく別の方法で資金を調達する方法を検討するのも一つの手段です。例えば、新型コロナウイルスの感染拡大によって日本政府はさまざまな支援策を打ち出しています。その中には、以下のように返さなくてもよい給付金・補助金や実質無利息無担保で借り入れできる貸付もあるため、しっかりと押さえておきましょう。

【返さなくていい給付金】

・特別定額給付金
・子育て世帯への臨時特別給付金
・休業支援金
・持続化給付金
・住居確保給付金など

【社会保険料などの猶予や減免】

・国民健康保険料の支払い猶予や減免
・国民年金の支払い猶予や減免
・国税や地方税の支払い猶予や減免など

【実質無利息無担保で利用できる借り入れ】

・緊急小口支援金、総合支援資金
・新型コロナウイルス関連特別貸付など
(参考:内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進「新型コロナウイルス感染症に伴う各種支援のご案内」)

カードローンを利用する前にまずこれらの支援策を利用できないかどうかも検討してみてください。

必要に応じて賢く利用しよう

無利息期間のあるカードローンは、賢く利用すると無利息期間分の利息を節約できる点が大きな魅力です。消費者金融系のカードローンは、多くが無利息期間を設けていますが銀行のカードローンでも無利息期間があるものもあります。ただし、無利息だからといって借りすぎてしまうと、後から返済が大変になるケースがあることも忘れてはいけません。

確実に返済できる目途がある場合のみ利用を検討してみてください。

※レイク

・初めてなら初回契約翌日から無利息
・無利息期間経過後は通常金利適用。
・30日間無利息、60日間無利息、180日間無利息の併用不可。
・ご契約額が200万超の方は30日無利息のみになります。

≪60日間無利息の注釈≫
・Webで申込いただき、ご契約額が1~200万円の方。
・Web以外で申込された方は60日間無利息を選べません。

≪180日間無利息の注釈≫
・契約額1万円~200万円まで

≪貸付条件≫
融資限度額 1万円~500万円 貸付利率 4.5%~18.0% ご利用対象 年齢が満20歳以上70歳以下の国内に居住する方,ご自分のメールアドレスをお持ちの方,日本の永住権を取得されている方 遅延損害金(年率) 20.0% ご返済方式 残高スライドリボルビング/元利定額リボルビング ご返済期間・回数 最長5年、最大60回 必要書類 "運転免許証 ※収入証明(契約額に応じて、新生銀行フィナンシャルが必要とする場合) 担保・保証人 不要 ※商号:新生フィナンシャル株式会社 ※貸金業登録番号:関東財務局長(10) 第01024号

藤森みすず
大手Slerにてシステムエンジニアを経験後、フリーランスのライターに。FX・保険・不動産・フィンテックなど、金融に関する記事を多く手掛ける。
大手Slerにてシステムエンジニアを経験後、フリーランスのライターに。FX・保険・不動産・フィンテックなど、金融に関する記事を多く手掛ける。
 

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