2.ネットワークゲーム

Netflixから名指しされた「フォートナイト」は、プレーヤー数が世界で3億5,000万人を突破するほどの人気を集めています。ゲームは基本的に無料ですが、ユーザーは「スキン」と呼ばれるキャラクターのデータ(コスチューム)をアプリ内で購入し、これが主な収益源となっています。

フォートナイトは、バーチャル空間内で100人が最後の一人になるまで闘うバトルロイヤルゲームですが、闘いながらボイスチャットなども楽しむことができ、ゲームというよりはコミュニケーションの要素が強いとも言えます。異空間で非現実を楽しむためのゲームです。

“ゲーム”から新時代のエンターテインメントへ

さらに、フォートナイトには「クリエイティブ」モードがあり、ゲーム内における自分の島を自由に作り上げることができます。アメリカで有名なDJ・Marshmello(マシュメロ)が2019年、このクリエイティブモードを使い、フォートナイト内で推定1,000万人のオンライン観客を前に実施したライブが話題となりました。

こうしてみるとゲームの概念をはるかに超越した、新しい時代のエンターテインメント、コミュニケーションになっているのではないでしょうか。

1890年代から基本的に変わらない“映画や映像を配信する”だけでは不十分なのではないかと、Netflixが危機感を持つ理由がここにあると考えられます。

テクノロジーの進化で時間の奪い合いはさらに熾烈に

日本で2020年にサービスが始まった第5世代移動通信システム(5G)は、2時間の映画を3秒でダウンロードできるほどの高速通信が可能です。

こうしたテクノロジーの進化は大容量データを使いつつも、従来にない体験ができるゲームアプリを広く普及させる要因になっています。フォートナイトのような新しいタイプのゲームや、全方位に視点変更可能の映画アプリ「Google Spotlight Stories」のようなVR(仮想現実)を活用したものなどが一例です。

もちろん、5Gの普及は動画配信サービス市場にとっても追い風です。一方で消費者の選択肢は、従来の動画コンテンツだけではなくなってきているのも事実です。

消費者の自由時間に対し、世界的な争奪戦が今後どのように進んでいくのか、これからは、その動向を消費者として遠くから眺めてみるのも面白いかもしれません。

提供・UpU

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