さまざまな教育法がある中、俳優の斎藤工さんが受けたことで注目されているのが「シュタイナー教育」です。テレビを見せない、絵本を読まないなど、独特な教育方針でも知られています。シュタイナー教育について、その考え方や実際の教育内容について解説します。

シュタイナー教育とは?

シュタイナー教育とは? 幼児期の教育内容やモンテッソーリ教育との違いを解説
(画像=『はいチーズ!clip』より引用)

シュタイナー教育とは、ドイツの哲学博士「ルドルフ・シュタイナー」の人間観や教育理念に基づいた教育方法です。シュタイナーは哲学者としてだけでなく、教育学者・著作家・人智学者・ゲーテ研究家・講演家といったさまざまな顔を持ち、彼の思想は教育分野のほか、医療・農業・経済など各分野に影響を与えてきました。1919年ドイツに初めてのシュタイナー学校である「自由ヴァルドルフ学校」が誕生し、現在では世界60ヶ国以上に1000校以上のシュタイナー教育を実践する学校やフリースクールがあります。その独特の教育スタイルは優れた人間教育の場として人々の関心を集めています。

ルドルフ・シュタイナー提唱の個性を尊重する教育

シュタイナー教育は、教育学よりも人間学に近いのが特徴です。子供たちの個性を尊重し、その能力を最大限に引出すことを目的としています。例えばシュタイナー教育では高校生まではテストもなく、点数や成績による評価や順位づけは一切行いません。また5年生までは教科書もありません。子供たちは授業の内容を記入・編集し、自分だけの教科書を作ります。

重視するのは「体」「心」「頭」のバランス

「体」「心」「頭」のバランスも重要視しています。心・体・頭のバランスが取れた人間へと成長することで、大人になってからも能力を存分に発揮し、人間関係で悩むこともないというのがシュタイナー教育の考えです。そのため、頭を鍛える勉強だけでなく、心を鍛えるために芸術にふれさせたり、体を鍛えるために運度をさせたりする時間も多く確保されています。

シュタイナー教育では成長は「7年周期」で変化する

シュタイナー教育とは? 幼児期の教育内容やモンテッソーリ教育との違いを解説
(画像=『はいチーズ!clip』より引用)

シュタイナー教育の基本理念に、子供は0~7歳、7歳~14歳、14歳~21歳の7年周期でそれぞれ違った力を身につけながら成長していくというものがあります。周期に応じてふさわしい教育を行うことで、人間本来がもつ能力が存分に発達すると考えられています。そのため学年や年齢に応じ7年周期で授業のカリキュラムを組み、段階的に教育内容を変えています。

0〜7歳:「意志の力」を育む

0~7歳は、子供の身体が健全に働けるようにすることを目的としています。遊びやさまざまな動きを通して身体を鍛え、自由でクリエイティブな創造性を育みます。通常の小学校の場合、入学するとすぐに授業を行います。ですがシュタイナー教育では1年生は幼稚園の延長として、勉強よりも遊びを大切にしています。

7〜14歳:「心と感情」を育む

7~14歳は、心と感情を形成する時期です。そのため、さまざまな芸術体験を通じて、芸術的刺激を与えることを重要視しています。

14〜21歳:「思考の力」を育む

14~21歳は「第三・七年期」として思考を形成する時期です。今までは知識を得るだけだったのが、この時期から論理的に思考するなど、思考の土台を形成していきます。また、今までの記憶と思考力によって物事を抽象的に捉えられるようになり、自分の判断によって自分の行動を決断できるようになります。そうすることで、「自我」が独立し、「人格」が完成します。