「わざわざ財布を持たずに買い物に行ける」「小銭が増えすぎない」といった理由もあり、スマホ決済ができるQRコードやバーコードを使ったキャッシュレス決済が人気です。しかし、「サービスがたくさんありすぎてどの決済を利用するか迷う」といった人も多いのではないでしょうか。各決済の還元率やメリットがあまりよく分からないという声も聞かれます。

結局一番お得なキャッシュレス決済はどれなのでしょうか。今回はQRコード決済の選び方や一番お得なペイはどれなのかについて解説します。

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各ペイ(キャッシュレス決済)が現金払いよりお得な3つの理由

(写真=PIXTA)

キャッシュレス決済は便利なだけでなく現金払いよりもお得だといわれています。その主な理由を3つ紹介します。

1.ポイント還元があって支払いに使える

キャッシュレス決済にはポイント還元があることが大きなメリットです。決済額に応じてポイントが付与され付与されたポイントは次回の買い物で利用できます。ポイント付与がないキャッシュレス決済もありますが、一般的には還元率は0.5~2%前後のものが多い傾向です。還元率は時期によって変わる場合があるため、情報はこまめにチェックしておきましょう。

2.キャンペーンでよりたくさんのポイントを得る機会がある

通常の買い物時でもポイント還元がありますが、キャンペーン時には還元率が上がります。抽選で全額分キャッシュバックや、毎週決まった曜日にポイント還元率が上がるキャッシュレス決済など、各社工夫を凝らしたキャンペーンを行っています。

3.離れた相手に送金できる

今までは遠くにいる人にお金を送金する手段といえば「銀行振込」か「現金書留」しかありませんでした。しかし、キャッシュレス決済を利用すれば遠くにいる人にもスマホ操作だけでお金を送ることができます。ただし以下のような点があるので注意が必要です。

  • 同じキャッシュレス決済間でしか送金ができないものが多い(一部銀行口座に送金できるキャッシュレス決済もあります)
  • 送金できても現金化できないキャッシュレス決済もある

主要ペイ(スマホQRコード決済)の最新キャンペーン情報

(写真=PIXTA)

ここで主要キャッシュレス決済の最新キャンペーン情報を紹介します。
 

スマホ決済名 還元率
(通常時とキャンペーン時)
・キャンペーン内容
適用条件 開催期間
PayPay 10%
(通常時:
最大0.5%)
対象ストアで、
PayPay残高で
支払いをする際に適用
2020年6月1日~
2020年6月30日
LINE Pay TOHOシネマの
映画鑑賞チケットが
1,200円で購入可能になる
インターネット
チケット販売
システム上で
LINE Payを
利用して購入
する際に適用
2020年8月20日
までの
毎月第3木曜日
楽天ペイ 紹介した友達が
アプリ登録・ログイン
およびクレカ登録
をすると紹介した人・
された人双方に
楽天ポイントを
200ポイント進呈
紹介した友達が
楽天ペイアプリを
ダウンロードして
ログインおよび
クレジットカード登録完了
で適用
(10名まで紹介可能)
常時
d払い 金・土曜日の利用で2%還元
(通常:
店舗での利用で
200円=1ポイント
ネットでの利用で
100円=1ポイント)
キャンペーンへの
エントリ―が必要
常時
(エントリーは
月ごとに必要)
au PAY ローソンでの買い物を
au PAYで行うと
ポイント20倍付与
(通常:ベース
ポイント0.5%)
auユーザー限定 常時
(毎月3が付く日)

>>>paypay(iOS)の詳細を見る(公式サイトへ)
>>>paypay(Android)の詳細を見る(公式サイトへ)

各ペイの基本情報比較表

(写真=PIXTA)

それでは、各決済の基本情報も確認しておきましょう。特にどのクレカと相性がいいのかは要チェックです。
 

スマホ決済名 クレカ決済対応とお得なクレカ 対応コンビニ
PayPay ・クレカ決済可能
・ポイント付与はクレカ会社による
・残高チャージはヤフーカードのみ
・セブンイレブン
・ファミリーマート
・ローソン
・ミニストップ
・セイコーマート
・デイリーヤマザキ 
・ポプラ
LINE Pay ・クレカ決済可能
(Visa LINE Payクレジットカードのみ)
・セブンイレブン
・ファミリーマート
・ローソン
・ミニストップ
・ポプラ
・セイコーマート
楽天ペイ ・クレカ決済可能
・クレカのポイントも付与される
・セブンイレブン
・ファミリーマート
・ローソン
・ミニストップ
・ポプラ
・セイコーマート
d払い ・クレカ決済可能 ・セブンイレブン
・ファミリーマート
・ローソン
・ミニストップ
・ポプラ
・セイコーマートなど
au PAY ・クレカ決済可能 ・セブンイレブン
・ファミリーマート
・ローソン
・ミニストップ
・ポプラ
・セイコーマート
メルペイ ・クレカ決済非対応 ・セブンイレブン
・ファミリーマート
・ローソン
・ミニストップ
・ポプラ
・セイコーマート
ファミペイ ・クレカ決済可能
・ファミマTカード(クレカ)のみ
・ファミリーマート

クレカ決済対応のキャッシュレス決済も多くなっています。クレカポイントが付与されるものもあるため、効率よくポイントを貯めたい人にはおすすめです。ただし登録できるクレジットカードは「本人認証サービス(3Dセキュア)」に対応しているものに限られるため気を付けてください。

■楽天ペイの支払いにおすすめのクレジットカード
>>楽天カードの詳細はこちら(公式サイト)
>>楽天ゴールドカードの詳細はこちら(公式サイト)

各ペイのメリットとデメリット

(写真=PIXTA)

各キャッシュレス決済にはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

PayPay

【メリット】

  • 登録ユーザー数が2,800万人以上と非常に多いため、個人間の送金がしやすい
  • 実店舗・ネットともに使えるお店が多い
  • 公共料金の請求書払いでも利用可能
  • キャンペーンを頻繁に行っている

【デメリット】

  • 残高チャージができるクレカはヤフーカードのみ
  • ポイント付与率が高くなるのが、PayPay残高、もしくはヤフーカードで支払った場合のみ 登録店が非常に多いキャッシュレス決済です。どこでも利用できるのは大きな魅力です。クレカ決済も可能ですが、ポイント付与率が高くなるのは、PayPay残高かヤフーカードで支払った場合に限られます。他のクレカで支払った場合はポイント付与率が低くなるので注意してください。

\PayPayの支払いにおすすめのクレジットカード/
>>「ヤフーカード」の詳細を見る(公式サイトへ)

〈お得に利用する方法〉
Paypayチャージで高還元!ヤフーカードをお得に使うコツ

LINE Pay

【メリット】

  • 登録ユーザー数が約3,000万人以上(2017年時点)と多いため、個人間の送金がしやすい
  • LINEを使っている人であれば登録が簡単
  • 映画チケットが安く購入できるキャンペーン中(指定日のみ)

【デメリット】

  • クレカ決済も可能だが利用できるのはVisa LINE Payクレジットカードに限られる ユーザー数の多いSNS「LINE」が母体であるため、利用者が多いのが特徴です。基本的には先に残高をチャージしてからの利用になりますが、Visa LINE Payクレジットカードであればクレカ決済も利用することができます。Visa LINE Payクレジットカード以外のクレカは使えないのは大きなデメリットといえるでしょう。

    楽天ペイ

    【メリット】
  • 楽天ペイの利用で「楽天スーパーポイント」が貯まる
  • クレカ決済も可能。クレカのポイントも付与される
  • 楽天ペイアプリから「Suica」チャージも可能になる予定(2020年春予定)

【デメリット】

  • クレカ登録をする場合、楽天カード以外のJCB・American Expressは登録不可 楽天ペイを利用すると楽天スーパーポイントも貯まるため、楽天ユーザーにはおすすめです。ポイントを効率よく貯められます。また、2020年春にはSuicaチャージも可能になる予定です。ますます便利になっていくキャッシュレス決済であるといえるでしょう。しかし、クレカ登録を希望するならば要注意です。楽天カード以外のJCB・American Expressは登録できません。

\楽天ペイにおすすめのクレジットカード/

カード名 楽天カード 楽天ゴールドカード
デザイン
年会費 無料 2,000円+税
ポイント
サービス
楽天スーパーポイント
ポイント
還元率
1.0~3.0%

(通常1.0%、楽天市場利用は3.0%
1.0~5.0%

(通常1.0%、楽天市場利用は5.0%
カード
ブランド
VISA/Master/JCB/AMEX VISA/MasterCard/JCB
おすすめ
ポイント
・年会費無料で高還元率
カードの代表格!

・「楽天Edy」との併用で
楽天グループ以外でも還元率
は1.5~2.0%!
・楽天市場や楽天ブックスで
月1万円以上購入の方はお得!

・カードラウンジが利用可能!
(国内28空港+ハワイ・韓国
の空港で利用可能)
詳細はこちら
(公式サイトへ)
詳細はこちら
(公式サイトへ)

〈お得に利用する方法〉
楽天ペイの「全店舗ずーーっと5%」キャンペーン!PayPayよりもお得な場面も

d払い

【メリット】

  • dポイントが貯まる。dポイントカード分も貯まるため、二重で貯めることが可能
  • 大手から地方まで使えるコンビニが多い
  • ドコモ利用者でspモードまたはiモード契約のある人は申し込み不要で利用できる
  • 「電話料金合算払い」を利用すれば、利用限度額を設定できる

【デメリット】

  • ドコモ回線を解約した場合、「dアカウント」を残しておかないと利用継続ができない d払いを利用することでdポイントがたまります。dポイントカード分も貯まるので、効率よくポイントを貯めたい人にはおすすめのキャッシュレス決済です。また、使い過ぎが心配な人は「電話料金合算払い」を選択すると利用限度額も設定できます。ただし、電話料金合算払いはドコモユーザーしか利用できません。また、ドコモ回線を解約した場合、dアカウントまで解約してしまうとd払いは使えなくなりますので注意しましょう。

\d払いにオススメのクレジットカード/

カード名 dカード dカードGOLD
デザイン dカード dカードGOLD
年会費 無料 1万円+税
ポイント
還元率
1%
※d払いの支払い方法に設定すると
ポイント還元率が1.5%~2%に上昇!
カード
ブランド
VISA/MasterCard
支払い方法 1回払い/2回払い/分割払い(最大24回)/ ボーナス払い/リボ払い/
特徴 ・ローソンやノジマで利用すると3%割引

・dカードケータイ補償が1万円分付帯
ドコモ携帯・ドコモ光のお支払いで
10%ポイント還元!
詳細はこちら
(公式サイトへ)
詳細はこちら
(公式サイトへ)

〈お得に利用する方法〉
d払いとiD払いの違いをわかりやすく比較!お得なのはどっち?

au PAY

【メリット】

  • 公共料金の支払いが可能
  • ほとんどのクレカからチャージが可能
  • au未契約でも利用ができる
  • 楽天ペイが利用できる店舗でも決済可能(一部利用できないところもあります)

【デメリット】

  • auユーザーではない人が利用する場合はau IDの取得が必要 au PAYは楽天ペイが利用できる店舗でも使うことができるという点が大きなメリットです。また、残高チャージもクレカからできます。ほとんどのクレカが使えるのはメリットといっていいでしょう。ただし、auの携帯電話ユーザーではない人が使いたい場合は、わざわざau IDを取得しないといけません。

    メルペイ

    【メリット】
  • メルカリの売り上げをチャージしておくとキャッシュレス決済で利用できる
  • iD決済対応店舗でも使える

【デメリット】

  • 通常、ポイント付与・キャッシュバックがない メルペイはメルカリの売り上げをチャージしておくことができ、それを買い物の決済に使うことができます。メルカリをよく利用する人におすすめのキャッシュレス決済です。ただし、ポイントの付与やキャッシュバックがない点は押さえておきましょう。

    〈お得に利用する方法〉
    新キャッシュレス、メルペイの特徴。「信用の創造」に注目

    ファミペイ

    【メリット】

  • 「dポイント」「Tポイント」「楽天ポイント」と連携が可能。それぞれ貯めたポイントを連携させ、決済に利用することができる
  • ファミリーマートで使えるクーポンが発行されることがある

【デメリット】

  • 使えるコンビニはファミリーマートのみ
  • チャージに使えるクレカはファミマTカード(クレジットカード)のみ ファミペイを使えるコンビニはファミリーマートのみです。それゆえ、ファミマのヘビーユーザー以外にはおすすめしにくいカードとなっています。しかし、dポイントなど他のポイントと連携が可能なため、他で貯めたポイントをファミマでの買い物にも利用できるというメリットは見逃せません。

    どのペイが一番お得なのかを判断するポイント3つ

(写真=PIXTA)

各キャッシュレス決済のメリット・デメリットを確認してみました。どの決済が一番お得なのかは人それぞれに異なりますが判断するためのポイントが3つあります。

  • 利用している携帯キャリアによって決める(ドコモ=d払い、au=au PAYなど)
  • よく利用するインターネットサービスによって決める(ヤフー=PayPayなど)
  • よく利用する実店舗によって決める(ファミリーマート=ファミペイなど) キャッシュレス決済によっては連携しているサービスのユーザー向けキャンペーンを行う場合もあるため、よく確認することをおすすめします。

    お得なキャッシュレス決済をチェックしよう

    2020年5月12日現在、非常に多くのキャッシュレス決済があるため、お得なものが分からない人もいるはずです。この記事を参考に自分に合ったキャッシュレス決済を探してみてください。また、クレカ決済ができるかどうかや、チャージの方法も各キャッシュレス決済によって大きく違います。その点もチェックしておきましょう。

    文・田尻宏子

>>コロナ禍で変化はあった?「お金」「資産運用」に関する読者アンケート実施中(所要時間1~2分程度)

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