子供の教育資金を貯めようと考えた時に思い浮かぶのが「学資保険」。でも、学資保険って本当に必要なのでしょうか? FP(ファイナンシャル・プランナー)の鷲田さんに詳しく聞いてきました。

監修者紹介

【FP監修】学資保険はおすすめしない? 学資保険に入る際の注意点は?

ファイナンシャルプランナー・証券外務員二種:鷲田昌平さん

兵庫県神戸市出身。高校時代は陸上競技に打ち込み、その後IT企業に入社。2007年~金融業界へ。これまでマネーセミナーの講師を140回務めるお金のプロ。3人のお子さんのパパでもあります。

学資保険とは

【FP監修】学資保険はおすすめしない? 学資保険に入る際の注意点は?
(画像=『はいチーズ!clip』より引用)

学資保険とは、子供の教育資金を準備するための貯蓄型保険のことをいいます。一定額の保険料を払込満了時まで、月払いまたは年払いで支払うことにより、満期日にまとまった額の教育資金が受け取れる仕組みになっています。学資保険がパパママに選ばれる理由として、2つのメリットがあります。1つ目は「返戻率」が他の保険商品に対して高いこと。返戻率が100%より高ければ高いほど、払込保険料より多い満期保険金が受け取れます。2つ目はパパママ(契約者)が万が一亡くなってしまった場合、払込保険料が免除されることです。これらを踏まえると、「学資保険は子供の教育資金を堅実かつお得に貯蓄でき、万一の死亡リスクにも備えられる保険である」といえるのです。

FPの鷲田さんに聞いた! 学資保険をおすすめしない理由

【FP監修】学資保険はおすすめしない? 学資保険に入る際の注意点は?
(画像=『はいチーズ!clip』より引用)

上記の説明だけでは、「学資保険っていいのかも?」と思うパパママが多いでしょう。しかし、学資保険には多くのデメリットがあります。ファイナンシャルプランナーの鷲田さんから、学資保険をおすすめしない理由を聞きました。

低金利時は不利

先ほど「返戻率」について触れましたが、今は長引く低金利時代により、返戻率が低下しています。学資保険は長期固定金利型で、契約時に予定利率が確定します。そのため、返戻率が低い場合は、払込保険料と満期保険金の差額分の利益が期待できません。今のような返戻率が低い時代には不利な商品なのです。

中途解約すると元本割れする場合も

そもそも学資保険は教育資金を貯めることが目的になることが多いため、払込満了時まで加入することが前提です。そのため10年以内に中途解約をする際には「解約控除」という手数料が発生してしまいます。解約控除をした受取金額は、これまでに支払った分の払込保険料より下がるケースがほとんど。中途解約をすることで元本割れし、結果的に損をしてしまいます。

親が死亡した場合はすぐに受け取れない

【FP監修】学資保険はおすすめしない? 学資保険に入る際の注意点は?
(画像=『はいチーズ!clip』より引用)

パパママ(契約者)が死亡した場合は保険料の支払いが免除されるだけのものが多く、教育資金は満期日を迎えない限り受け取れません。学資保険で貯蓄した分の教育資金は、「葬儀代にあてよう」と思い立っても、解約しない限りはお金を受け取れないのです。死亡時であっても「お金を受け取れるわけではない」という点を、しっかり把握しておくことが大切です。

保険会社倒産時に全額保護されない場合も

仮に保険会社が倒産してしまった場合、生命保険契約者保護機構が契約の継続を図ってくれますが、学資保険が全額保護される保証はありません。原則は責任準備金の90%まで補償してくれますが、予定利率が引き下げられるケースもあり、契約を救済してくれる会社によって異なります。つまり、保険会社が倒産した際には、満期時や解約時の受取金額が減少する可能性があります。

教育費をすべて準備できるわけではない

文部科学省の令和元年度学校基本調査によると、大学・短期大学への進学率は58.1%と過去最高を記録し、半数以上の子供が進学をしています。国公立大学は4年間の総額が250万円ほど。私立大学は学部によりますが、300万円〜500万円と、多額の費用がかかります。もちろん、幼稚園から高校と毎年教育費はかかり続けるため、学資保険だけでは教育費の全てをまかなうことはできません。